研修体験記

◎2024年10-11月

心臓血管外科の研修日記

徳島大学病院 AWAすだちプログラム
2年次研修医 遠藤鋭人

徳島大学病院初期研修医2年生の遠藤鋭人と申します。この度心臓血管外科で2か月間お世話になりました。

研修が始まったはじめの頃は右も左もわからず、糸結びもおぼつかないところからスタートしました。歩みの遅い僕に対しても先生方はとても優しく、真摯に向き合って下さり、壁にぶつかり、もがきながらも前向きに研修を進めることができました。

研修に苦戦する毎日のなかであるとき、上級医の先生に”その日の課題はその日のうちに解決する”というアドバイスをいただきました。研修を始める前に”もらったアドバイスは全部実践する”をスローガンにしていたので、その日から手術に入った日に教えてもらったこと、出来るようになったこと、上手くいかなかったこと、などなど日々の課題をその日のうちにノートに纏めて、手技もなるべく言語化して、可能な限りドライで再現して練習するようにしました。そうはいっても一朝一夕に成果は上がらず、壁に当たりながら試行錯誤し、ノートを日々厚くしていましたが、そうすることで少しずつ勉強したことが自分の中でつながっていったように思います。

熱く充実した時間は早く過ぎ去るもので、あっという間に研修期間の2か月が経ちました。2か月を通じて外科全般に共通するような糸結びや縫合、器具の扱い方、視野の出し方、、、そして、心臓血管外科的な能力としては血管系の手術に参加させていただく機会が多く、大腿動脈の露出やステントグラフト内挿術の手技、各ステントグラフトデバイスそれぞれの特徴などを学ばせていただきました。徳島大学の心臓血管外科という最高の環境で研修して本当にたくさんの成長を得ました。でもこうして2か月を過ぎてみると、まだまだ勉強したいことや覚えたいことがたくさんあります。なのでこれから先も病院や診療科の垣根を越えて、先生方のもとで勉強できる機会を頂けると嬉しいです。

心臓血管外科の皆様方2か月間本当にありがとうございました。この2か月の間に学んだことや教えていただいたこと、頂いた言葉の数々はこれから先の外科医人生できっと幾度となく振り返り励みにすると思います。また、いつか僕が外科医として誰かを教える立場になったときには、先生たちの教えを後輩たちに伝え継いでゆきたいです。今後とも、末永くご指導のほどを何卒よろしくお願いいたします。

《ウェットラボにて》
《医局にて》

◎2023年10月

心臓血管外科の研修を経て

徳島大学病院 AWAすだちプログラム
2年次研修医 藤稿智宏

徳島大学病院初期研修医2年次の藤稿智宏と申します。
私は3年目より外科を専攻とすることを考えており、心臓血管外科も研修しておきたいと考え、2年次の10月を心臓血管外科で研修させていただきました。

学生時代、非常に循環器領域を苦手としており、また実習でも手術を見る機会が少なかったこともあり、不安を抱きながらの研修開始となりました。しかし、実際に研修を始めると、先生方はいちから丁寧に教えてくださったおかげで、学生時代の苦手意識を払拭しながら研修生活を過ごすことができました。また、先生方の指導のおかげで、手術に入るごとに前回よりも多くの気付きを得て、どんどん心臓血管外科の手術の面白さを実感できるようになりました。

心臓血管外科の研修で一番大きな自分の中での変化は、将来外科医として働くにあたって「準備」に対する意識が変わったことです。研修で先生方の姿を見て、外科医として働くという意識が弱かったなと思う機会が何度もありました。今回の研修で胸骨正中切開を体験させていただいたのですが、胸骨正中切開をするにあたってただ手順を知っているだけでは準備をできているとはいえず、解剖学的に気を付けなければいけないポイントやトラブルシューティングなど考えなければならないことが多数あることを再認識しました。カンファレンスで先生方が手術のプランをチームで共有し、あらゆる事態に備えているところを見て、今後自分も術者としてこうなりたいと強く思いました。

心臓血管外科の研修は1か月ではありましたが、非常に多くのことを勉強できた充実した研修となりました。勉強不足なことも多く、迷惑をかけてしまうことも多々ありましたが、優しく丁寧に接していただき先生方には大変感謝しています。1か月間本当にありがとうございました。心臓血管外科の先生方とは今後も外科として関わらせていただくこともあると思いますが、そのときはよろしくお願いいたします。

《手術室にて》
《初開胸》

◎2022年10月

心臓血管外科での研修を終えて

徳島大学病院 AWAすだちプログラム
1年次研修医 松﨑慶仁

徳島大学病院初期研修医1年次の松﨑慶仁と申します。
私はかねてより外科系の志望で心臓血管外科領域の手術に興味があり初期研修1年目の10月の1か月間、心臓血管外科で研修させていただきました。

私は研修医1年目の医師になってまだ半年で右も左もわからない時期に研修を開始しました。心臓血管外科といいますと難しい手術が多く不安な気持ちでいっぱいでしたが、心臓血管外科の先生方のご指導の下、小児から成人の多くの手術を経験でき非常に充実した研修生活となりました。手術においては、手洗いや手術に用いられる基本的な器具の使い方などを学ぶところから始まり、縫合や結紮など多くの手技を経験しました。中でも印象に残っているのは、開胸をさせてもらったことです。自分の声で手術を始めて、実際に皮膚切開から胸骨正中切開まで行いました。自ら開胸し、心膜越しに拍動する心臓を見た際には感動すら覚えました。研修の後半には第一助手として手術に参加させてもらえたことも印象的でした。また、術前に行われた検査の結果や病態を解釈して手術のプランを立てることや術後の管理の仕方、注意すべきことなどお忙しい合間をぬって親切に教えていただき大変勉強になりました。

徳島大学病院心臓血管外科での研修は、大学病院らしい様々な症例を経験でき、尚且つ手術から病棟で行う処置まで多くの手技を経験できる貴重な機会であると思います。また若手から上級医の先生まで色んな先生方の様々な視点から教わることができるのも大学病院ならではの強みだと感じます。外科系の志望の方はもちろんですが、実際に心臓を直接見て勉強できることは、どの診療科の志望の方にも有意義なものになるのではないでしょうか。

最期になりましたが、研修医の身であるにも関わらず、研修期間中は初期研修医としてではなく一人の外科医として接していだだき、大変感謝しています。知識も手技も至らない点ばかりであるにも関わらず丁寧で熱心なご指導をありがとうございました。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

《初開胸》

◎2022年3月

研修を終えて

徳島大学病院 AWAすだちプログラム
2年次研修医 板東夏生

徳島大学病院初期研修医2年次の板東夏生と申します。
私は先輩研修医より徳島大学病院心臓血管外科での研修が有意義であったという話を聞き、初期研修最期の1か月間、心臓血管外科で研修させていただきました。

学生時代以来の心臓血管外科に戸惑いながら研修を開始しましたが、短い研修期間に何に重点を置いて学びたいのか、また学ぶべきなのかを、お忙しい合間をぬって、先生方が常に気にかけてくださり、成人から小児の心臓、血管と多様な症例を経験させていただきました。心臓を目の前にして実際に触れることで、医学書の内容、超音波検査や冠動脈造影検査、心電図検査といったそれぞれの点と点がつながるように、イメージを捉える貴重な経験となりました。また、研修医の身でありながら皮膚縫合や血管縫合、さらには開胸といった手技を実際に経験させていただいたり、術後管理についても症例ごとにポイントを一つ一つ教えていただいたりしました。それだけでなく「準備を怠らないこと、次に何が必要なのか常に考え実践してみること」など先生方の経験を交えながら話してくださり、今後自分が医師として働いていくうえでの姿勢を見つめなおすこともできました。
徳島大学病院心臓血管外科での研修は、将来の志望科に関わらず、初期研修という限られた時間のなかで貴重な経験となることを、私からも自信を持って伝えさせていただきます。
最期になりましたが、突然の研修予定変更にも関わらず対応してくださったうえ、不勉強で至らない点の多い私に丁寧なご指導をありがとうございました。現在、徳島大学病院救急集中治療部で専攻医として働き始めましたが、変わらず気にかけてくださり、相談しやすい雰囲気、そして丁寧なご指導に感謝申し上げます。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

《手術室にて》
《初開胸》

◎2021年3月

心臓血管外科での研修を終えて

徳島大学病院 メディカルゾーン重点研修プログラム
2年次研修医 佐藤功志先生

徳島大学病院 研修医二年次の佐藤 功志と申します。
私は、研修二年目の最後一ヶ月を徳島大学病院 心臓血管外科で研修させていただきました。
3年目以降、救急集中治療を志望しており、以前より苦手意識の強かった、心臓血管外科の手術や呼吸・循環を目で見て勉強したく、研修することに決めました。
研修の初日から大人の開胸手術に入らせていただき、何もわからないまま手術を終えたときは「1か月間大丈夫だろうか?」「何をどう学んだらいいのだろうか?」と不安しかありませんでした。
しかし、そんな心配にもすぐに気づいていただき、不安や疑問点を一つ一つ解消して頂きました。さらには「佐藤君の進路なら、こんなことを勉強したらいいよ」と進路に沿った研修プランまでも立てていただきました。研修では大人から子供まで幅広い症例を経験し、術前から術後まで関われたことは今後の医師人生で大きな財産です。
また、手技としては結紮・縫合の練習からスタートし、Wet Laboで豚の心臓を使った心臓手術体験、血管のタバコ縫合、研修後半には開胸操作、手術の前立と階段を上るように一段一段、新しいことを経験させてもらいました。手術で見たことを実際に自分の手でやってみると新しい気づきがあり、頭と手を使った研修は非常に身につくものでした。
初期研修は今まで心電図やエコーで間接的にしか関われなかった心臓を、実際に目で見て、手で触って勉強できる最後のチャンスです。研修医1人に対してこれほど時間をかけて考えてくれて、手術に関わらせてもらえる科はそうありません。是非、徳島大学病院 心臓血管外科で研修してみてはいかがでしょうか?

最後に、1か月間指導してくださった先生方、研修を調整してくださった卒後臨床研修センターの皆さんに、この場をお借りして感謝申し上げます。

《初めての開胸》

◎2020年10月-12月

心臓血管外科での研修を終えて

徳島大学病院 小児科研修プログラム
2年次研修医 田中真波先生

徳島大学病院研修医二年次の田中真波と申します。
私は、研修二年目の10月から約3か月間、徳島大学病院心臓血管外科で研修させていただきました。
学生時代より小児循環器分野に興味があり、外科的な視点も学んでおきたいという思いから研修を希望しましたが、自分が手術に関わっている様子が全く想像できず、不安な気持ちでいっぱいでした。
いざ研修が始まってみると、心臓手術の基礎の基礎から教えていただけるしっかりとした指導体制のもと、小児から成人で幅広い手術に入らせていただき、毎日が忙しいながらもとても充実していました。
当初1か月のローテーションの予定でしたが、まだまだ勉強したいと思い、あと2か月研修を延長させていただきました。
この3か月間で最も印象に残っているのは、人生で初めて執刀医と務めさせていただいたことです。
手術としては小さなものでしたが、手順やそれに伴うリスクを一つ一つ自分で考え組み立てる作業は大変面白く、心臓血管外科の魅力に触れた瞬間でした。
徳島大学病院心臓血管外科では、研修医という立場にありながらも、かなり積極的に手術やその他の手技に関わることができます。
心臓血管外科志望の研修医や学生さんだけでなく、循環器や外科系に興味がある方にはぜひ研修をすることをお勧めします。
最後に、3か月間指導してくださった先生方、突然の研修延長に対応してくださった卒後臨床研修センターの皆さんに、この場をお借りして感謝申し上げます。

《初執刀》
《初めての開胸》